FallGuys流行にみるおっさんが求めているゲーム像
FallGuysをプレイした感想を書きます。
FallGuysというのは今話題のゆるふわ系バトロワゲームのことで、キューヒ○ーのたらこみたいなキャラクターが押し合いするゲームといえばTwitterなんかで画像を見たことくらいはあるかと思います。
結論から言うとめちゃくちゃ面白いゲームでした。
食わず嫌いしている人は是非プレイしてみてください。
PS4とSteamでプレイできて、前者は無料なのでとりあえずそちらがお勧め。チーターも少ないしね!!
で、以下に要因を分析していきます。
【ゆるふわ】
このゆるふわ系バトロワというジャンルですが、
まずゆるふわゲームですがここでは
ヒューマンファールフラットや
ギャングビースト、
オーバークック、等
デフォルメキャラクターが簡単操作で
「わざと不自由な操作性で」
動いて遊ぶゲームジャンルのことを指すものとします。
次にバトロワ、つまりバトルロワイヤルですが、
数十人単位のユーザーをロットで区切ってマッチングし、その中で1位を決めるサバイバルルールとなっており、
PUBGやフォートナイトといったシューティングタイプのゲームから、
テトリス等の本来別ジャンルだったゲームもバトロワの枠組みでリメイクされたりしています。
まずこの「ゆるふわ」というシステムが多方面にウケの良いシステムだと感じました。
まずはキャラクターのビジュアルがシンプルであること。これはライトユーザー等ゲームやオタク文化にそこまで関心がない層に対して、とてもハードルを下げる役割を担っています。ドぎつい美少女イラストなどは、僕なんかのオタクには抵抗ないのですが、世間一般には意外と受け入れ難いもの、というのが普通みたいです。
次に「シンプルながら不自由な操作」ですが、ここがとてもよくできています。まず操作がシンプルなので、ライトユーザーはゲームが覚えやすく入りやすいです。ボタンを10個も使ったり、組み合わせで更に違う入力になったり…など、パソコンのショートカットを自分がいくつ覚えているか考えたら、ゲーマー以外には難度の高い操作だということがお分かりいただけると思います。
ではFallGuysはライト層向けのゆるゲーで、ガチ層には向かないのか?というとそうではなくて、基本操作は簡単なのですが、その制限された操作の中でいかに自分の思い通りに動かすか、という部分にしっかりとやり込み要素があります。
子供の頃遊んでいた64の対戦ゲームが今なお色褪せないように、シンプルならシンプルでやる側が勝手に駆け引きややり込みを見つけ出すもんなんですね。
別に複雑なゲームが悪いといってるわけではないです。複雑なら複雑でより高度なやり込みや駆け引きもあります。
ただ前述のライト層というターゲットにマッチしているのと、その話題を聞いて触ってみたガチ層も充分に満足出来る、そのバランスがちょうど良かったという話ですね。
まぁぶっちゃけ僕含め周りもおっさんが増えてきて、簡単操作のゲームの方が試しに遊ぶには楽っていうのが大きいですけどね…
格闘ゲームもFPSも、人気のゲームジャンルは大体の操作方法が同じように作られていて、そのジャンルで培ってきた経験が活き続けるように作られてますよね。
だからこそそのジャンルを遊ぶ人は定着化するのですが、その分新規ユーザーは「今から始めても勝てないから」という理由で敬遠しがちで、だからこそ今回の「新規もガチ層も共存できるバランス」というのが素晴らしいわけです。
【バトロワ】
で次に「バトロワ」、
これは現代のゲームの遊び方にとてもマッチしたシステムですね。パーティーで参加して友達と遊ぶもよし、1人で黙々と極めるもよし、マッチングした60人の中に組み込まれてしまえば、誰もが一緒に遊べる、というのが良いです。
普通のバトロワ、というかゲームは、1人で参加するよりチームで参加した方が情報共有的な意味で有利に決まっているので、チームでの参加者とソロでの参加者はマッチングを分けたりしますが、FallGuysは強さの数値(いわゆるレート)が存在しないので、「まぁ別に一緒にマッチングしてもいいか」という妙なカジュアルさが、ゲームの世界観も相まってその辺の線引きを曖昧にしても許される感を演出しているように感じます。
1〜4人、その日集まれる面子で自由にパーティーを組んで遊べる、しかもマッチングもスムーズ!オンラインゲームの理想ですよね。
【配信映えする】
昨今のゲームでは、人気Vtuberグループに取り扱ってもらえるか、という部分がブームの明暗を嘘みたいに分けたりします。
このゲームはそういった観点でも強く、分かりやすく失敗を感じられる「落下」という要素に、嫌でも感情を揺さぶられる「妨害」が加わり、感情を表に出すタイミングがとても分かりやすいです。
要するに、ギャーギャー騒ぎながら遊びやすい、ということなのですが、このギャーギャー騒げる波が1ゲーム中に何度も訪れて、とにかくプレイ中笑いっぱなし、という形になるので、有名な配信者なんかがプレイするとそれはもう得意の表現力を遺憾なく発揮できるわけです。
これが同じバトロワでももう少し商売にシビアになってくると、最後の直前までじりじりと隠れながら戦ったりとかで微妙に盛り上がりに欠ける展開になったりするわけですが、FallGuysで負ける時は大体ドラマがある上に1位が決定するまでに細かくゲーム数を重ねていくので、絵面的な山場をたくさん用意できます。
【最後に】
配信云々は自分で遊ぶ分には直接関係ありませんが、とにかくどんなタイプのプレイヤーが遊んでも楽しみやすい良いゲームだと感じたので、
所詮ミーハー向けの浮ついたゲームだ!…と思っている人は、是非意地を張らず触ってみて欲しいと思います。誘ってくれたらやりますので。